「あ、あたしこれあっちに置いてくるね‥‥っ」
畳み終わったタオルを抱えて、フラフラと歩くあたし。
「ちょっと、大丈夫?前見えてないみたいだけど‥‥」
そんなあたしを雅は、心配そうに支える。
「だっ、大丈夫!部室までだし。雅は先にお茶の準備お願い‥‥っ」
「‥‥わかった。転ばないでよね?」
納得しつつも、やっぱりどこか不安そうにゆっくりとあたしから離れる雅。
あ、あたし‥‥そんなに頼りないかな?
「うんしょっ‥‥‥」
部室まで行く途中、体育館の入り口の前を通りかかる。
「桃子ちゃん」
小さな声でそう呼ばれた気がした。


