「うるせーな」



「お前…どっかで見た面だと思ったら苗子の弟じゃねーか」



「だから何だっ」



(『苗子さんの弟?右京君が?』)



「テメー等、姉弟して久美子をこんな目に遭わせて…久美子がどれだけ傷付いたと思ってんだ!これじゃやってる事があの時と同じじゃねーか。俺はな、久美子を傷付ける奴は誰だろうと絶対に許さねーからな」



「………」



『も、もういいよ。いいよ…郁弘やめて』



久美子は司馬の腕を掴む。



「久美子…」