「あの失礼ですけど貴方は?」



衛介は司馬に尋ねる。



「あっこれは失礼しました。俺はこうゆう者です」



司馬はスーツの内ポケットから
名刺を取り出して衛介に渡した。



「M署刑事課…強行犯係の司馬さん?まさか貴方が久美ちゃんの」



「はい、久美子の恋人の司馬郁弘です」



『ちょ、ちょっと待って…恋人じゃないよ』



久美子が強く否定するが
司馬はあっさり言い返す。



「だってお前、俺の事が好きだって言っただろ?」



『それは…』



「その上キスまでしたっけな」



『それは貴方が勝手に…』



「はぁ…これじゃダメだ。店に迷惑がかかっちまう」



久美子の腕を引っ張り
司馬は外へ連れ出そうとする。