「アイツ…弟だけは勧められないな…」



『どうして?彼女がいるとか…そうだよね。モテそうだし』



「いや、恋人はいないはずだ」



『だったらどうして?』



「それは……キミが不幸になるのが目に見えてるからだよ。アイツは…」



『そんなの分からないよ』



「俺はずっとアイツを見てきたから分かるんだ。最近じゃアイツ頭の中で何考えてるか分からない。何か起きてからじゃ遅いんだ。だからキミはもうアイツに関わらない方がいい」



『何で………』



久美子は涙が溢れてきて
その場から走って出て行く。



それを見て後から心配した雅也が追い掛けて行った。



この日知った事…
好きになった人は
何かワケありの人だった。