自分たちが一番美しいと思い。
少しでも気のあるそぶりをされれば、周りに自分の地位を誇示したがる。
そして、突き放されれば何故完璧な自分が…と腹を立てる。
招待しただけでよくここまで勘違いができることだ。
まぁ…こんな面倒なことをするのもこれが最後だろう。
「では、ごきげんようジュゼット姫。気を付けて帰られよ。」
そう言って、こちらを悔しそうな目で見上げていたジュゼットの前を過ぎれば「待って」と言う声。
どうでもいい女に待てと言われて待つ奴がいるか。
そう思いながらも歩みを止めずに後宮に向かっていると、フッと何かが吹っ切れたようなジュゼットの声が聞こえ…
「後宮に帰ってもあの子はいなくてよ。」
その言葉に足を止め、ゆっくりと振り返る。
そして、先ほどとは比べようもない苛立ちを感じながら口を開く。
「どういう意味だ?」
低い声でそう言い、睨めば、一瞬怯むジュゼット。
しかし、捨て身の攻撃と言わんばかりに自分を奮い立たせて笑みを見せた。

