白銀の女神 紅の王Ⅱ




出て行ったか………


エレナがホールから出て行ったのを確認して心の中で呟く。




まぁそうでなければコイツを招いた意味がない。

そう思いながら、目の前の女を見る。

化粧ばかり濃く、飾ることでしか自分を引き立てられない女。

西の国に特徴的である赤毛は視界に入れるのもうっとおしいと感じるのは、いつもあの柔らかい銀色を見ているからだろうか。

とにかく、このパーティーを一刻も早く終わらせたかった。




「シルバ様?」


甘ったるい声が俺を呼ぶ。




「どうしました?ジュゼット姫。」


心にもない笑みを浮かべながら目の前の女の名を呼べば、ポッと頬を赤らめる。




「先ほどから何やら心ここに在らずなので…お疲れですか?」

「そうですね。」


フッと笑えば、ジュゼットがますます赤くなる。

ちらりとウィルの方を見れば、げんなりとした顔。

分かるやつには分かるのだろう。

これが上っ面だけの笑顔だということに。