白銀の女神 紅の王Ⅱ




「私が教えることなんてないです…」


私よりもジュゼット姫の方が後宮について知っているんじゃ…

もともと嫁ぐために勉強や習い事をしてきたお姫様なのだから。

きっと私の反応を見てからかっているんだわ。

ジュゼット姫はわざとらしく目をパチパチと瞬かせ…





「あらそうですか?では私の国の後宮と同じように過ごしても良いのかしら。」


ドキッ――――――

言葉の言い回しに心臓が跳ねる。




「あ、あの……シルバは貴方を後宮へ迎えると……?」


ジュゼット姫の言い方だと、まるでもう後宮入りが決まっているかのような口ぶりだった。




何故黙っているの……

時間がとても長く感じる。

じっと見つめる瞳がフッと細められたかと思えば、ジュゼット姫はどこか余裕を見せた笑みを浮かべて口を開いた。




「いいえ、まだですわ。けど時間の問題じゃなくて?今回も各国の姫君から縁談の話が出ていたのに私だけを今日のパーティーに呼んで下さったのだから。」


否定の言葉に安堵するも、続いた言葉にヒヤリと冷たいものが背中を伝った。

ジュゼット姫の言う事にも一理あるのだ…

あのシルバがジュゼット姫一人をこのパーティーに招くなど考えられない。



シルバのは本当にジュゼット姫を妻に迎え入れるの?

そうなれば私はどうすれば……