けど…どうしよう……
このパーティーが急に決まったように、いきなりジュゼット姫と結婚すると告げられたら…
ズキッ……―――――
まただわ……これじゃ駄目ね。
はぁ…と深い溜息をついたところで、ホール内の曲調が変わる。
ゆったりとムードを醸し出すような曲。
シルバがスッと立ち上がり、ジュゼット姫に手を差し出す。
ダンスの誘いだった。
ジュゼット姫は頬を赤らめ、その手を取る。
ズキン…ズキン……―――
だめ……この場にいてはまた迷ってしまう。
胸を抉るような痛みを抑えながら、その場を離れる。
小走りで駆けだした先は、小さなバルコニー。
カーテン越しに聞こえる曲を聴きながら、バルコニーへもたれかかった。
俯いた拍子に視界に入る白銀の髪。
シルバが梳いてくれるこの髪がやっと愛おしく思えてきたのに…
この髪と瞳の色が遺伝してしまったらどうしよう…と心配になる。
そして、今はもう消えてしまった能力を受け継いでしまったら…
ううん…それよりなによりシルバは私を正式な妃にする気はあるのだろうか。
愛してくれると言ってくれ、それは嘘ではないと思う。
けれど、シルバにとって王族の血を残すことは別だと考えているのかもしれない。
だからこそジュゼット姫を招いたんじゃ…

