白銀の女神 紅の王Ⅱ




キィー………


静かに後宮の扉を押す。




そして、中を見渡せばソファーに横になっているエレナがいた。

その光景にため息を一つ吐く。




エレナがこうしてソファーに寝るときは、俺への意思表示の一つだ。

いつもは俺が帰ってきてから安心したようにベッドで眠りにつく癖に、“何か”があった時はソファーに寝る。

その“何か”は当然俺が関係していて…

前回はあまりにも無邪気なエレナに我慢ならず、仕置きの意味も込めて無理やり唇を奪った時は3日間ソファーで寝ていたな。



しかし今回は身に覚えがない。

考えても仕方ないな……

そう割り切って、浴室へ向かった。





数十分後――――――


夜着に着替え、寝室に戻ってきてもエレナはソファーに眠ったままだった。

その姿を見て再び出るため息。

ったく…と小さく悪態をつきながらベッドの布団を掴み、ソファーで眠っているエレナにかけた。

そして、ソファーの前で膝を折る。