「シルバ!」
「エレナ?」
入ってきたのはエレナだった。
恐らく走ってきたのだろう、息は上がり肩で息をしていた。
束ねようとしていた報告書をそのままに、エレナに近づく。
「どうしたんだ。部屋で寝ていろと言っただろ」
ウィルとデュークがにやにやとこちらを見るが気にしない。
エレナも二人が見えていないのではないかと言うくらい真っ直ぐ俺を見る。
「シルバに…今すぐ伝えたいことがあって…」
息も絶え絶えに言葉を紡ぎだすエレナ。
俺の服をキュっと握ったまま、胸に手をあてて息を整える。
そして息が整った頃、躊躇いがちに口を開いた。
「私ね……」
勢いよく口を開いたものの、続く言葉が紡がれない。
「何だ」
訝しげな表情をしてエレナに声をかければ、エレナは真っ赤な顔をして視線を泳がせた後、深呼吸をする。
そして何かを決意したような瞳をして俺を見上げた。
すうっと息を吸い込み、大輪が咲くような笑顔で口を開いた。
「私も愛してる」
エレナは涙交じりにそう言って少し頬を赤らめながら微笑んだ。
一瞬何が起こったか分からなかったが、つられる様に表情が和らいだのは同じ想いだからだろう。
冷やかすウィルとデュークに目もくれずにエレナを抱きしめた。

