「とにかく、それは出て行ってから決めます……きゃっ!」
そのまま捨て台詞を吐いてかっこよく去るはずだったのに。
ベッドから立ち上がって一歩踏み出した途端、カクンと膝が折れて床に座り込んだ。
一瞬…と言うか今も何が起こったか分からず、目をパチパチと瞬かせる。
するとそんな私の様子を見ていたシルバが声を上げて笑う。
「そうなるだろうと思った」
「わ、笑わないで」
いつものシルバらしくない笑い方に一瞬見とれるも、ハッと我に返って睨んだ。
しかし、シルバは珍しく笑いながらベッドから降り、床に座り込んだ私を抱き上げる。
軽々と抱き上げられ、あっという間にシルバに捕まった私はものの数秒でベッドに戻された。
ギシ…と私を受け止めたベッドが鳴く。
「大人しく横になっていればいいものを」
「だって、こうでもしないと行ってくれないと思って」
元はと言えばシルバの怪我を心配しての事だったのに、あんな格好の悪いところを見せてしまえばぷくっと膨れるしかなかった。
そんな私を見てシルバは溜息をついて呆れたように笑う。
「分かった、今から行く。それで問題ないだろう」
シルバの言葉に弾かれたように顔を上げた私はシルバの柔らかな笑顔の前に顔を赤らめながらただコクコクと頷く。

