「ぬ、脱がせるって…だって昨日あんなに…」
「あんなに…なんだ?」
だからその魅惑ボイスはやめてほしい。
絶対にわざとであろうシルバの意地悪に声を絞り出して答える。
「あんなに…したのに……」
「あれではまだ足りない。俺がどれだけ手加減をしたと思っているんだ」
ムスっとしたシルバの声に聞き間違いではないかと思う様なフレーズが含まれており、開いた口が塞がらなかった。
朝方まで寝かせてくれなかったくせに、シルバはあれで手加減したというのだ。
ぶつぶつとひとり小さな声で文句を言っていれば、シルバが更にとんでもないことを口にする。
「婚儀の後3日は国王と言えど暇を取ることになっている。次は手加減できるかどうか分からないぞ」
「み、3日間なんて無理……死んじゃう」
投下された言葉の衝撃で思わずグルリと体を反転させてシルバに訴えれば、ふわりと柔らかい微笑み。
まだ眠そうな紅の瞳と少し乱れた漆黒の髪、そしてローブの間から見える胸の色香にあてられドキッと胸が高鳴った。
シルバはそんな私の心の内など知らず、クスッと笑って私の頭を引き寄せる。
「大袈裟だな。昨日はあんなに縋り付いてきたのに、もう忘れたか?」
「~~~ッ!」
額に降ってきた口づけと私の許容範囲を超えた言葉に恥ずかしさが頂点に達する。
正直なところ、昨日は途中からの記憶が曖昧だった。
私シルバに縋り付いていたのかな。
そうだとしたらとても恥ずかしい。

