白銀の女神 紅の王Ⅱ




俺の手で覆いかぶさるほど小さなエレナの手。

エレナは自分の手に置かれた俺の左手を両手で支えながら薬指にはめられた指輪に唇を寄せる。

緊張からかエレナの吐息が指を掠める。


そして、僅かに震える唇が指輪に触れた。

こうして自らの指輪に口づけを落とされる行為はある種の征服感を生み、自分の中で何かが満たされるのを感じた。




「これで終わりか?」


指輪への口づけが終わり、俺の手を握ったまま戸惑った表情をしていたエレナに問う。

するとエレナは顔を赤らめながら首を横に振る。





「続きしたいけど…とどかない」

「ん?…あぁ……」


エレナの言いたいことが分かり、そう言う事かと納得する。

素直に言えばいいものの言葉を濁すエレナに苦笑する。

そして、ベッドに座り込んだエレナの体を持ち上げ、自身の膝の上に乗せた。





「これでいいか?」


自分よりも目線の高くなったエレナを見上げてそう言えば、エレナは顔を赤くしたまま黙って頷いた。

緊張しているのだろう、俺の頬に触れた指は震えている。

右手は俺の頬に、左手は肩に置き、エレナの顔が近づく。