「まだ気になるか?」
その問いにエレナは顔を赤くしながら首を横に振る。
それがとても愛らしく、こちらまで心が和む。
気づけば滅多に零さない笑みが自然と引き出されていた。
「まだ不安があるなら溜めこまずに言うんだ。俺が何度でも塗り替えてやる」
そう言えばエレナの瞳が見開かれ、ふわりと柔らかな笑みを象る。
そして――――
「シルバ」
「何だ」
呼ばれた名に応えれば、エレナが泣きそうな顔で口を開く。
誰よりも綺麗な微笑みを湛えて…
「ありがとう……大好き」
「ッ……お前は何で……」
告げられた言葉に息を飲んで、ストレートな告白に不覚にも動揺した。
今日はエレナも疲れているし、何より今は男に対して怯えているはずだから今日はこれで終わりにしようと思っていた。
だが、もう止めてやれない。
俺の身の内の欲など知らず、エレナは俺の脇腹に目をやる。
「シルバ、怪我したとこ…んんッ!」
恐らくギルティス兵からやられた怪我の事を言いたかったのだろう。
しかし、エレナが俺を気遣う言葉を発したと同時に唇を塞いだ。

