白銀の女神 紅の王Ⅱ




腕の中で泣きじゃくるエレナ。





「私も…シルバ以外考えられない……」

「ならもう離れるな」


その問いに小さな声を上げながら頷くのを感じ取り、フッと体から力が抜けた。

安堵したのだ、エレナが身を引かなかったことに。





しかし――――



「けど……」


そう言って切り出した言葉にピクリと反応する。




「しばらくは一人にしてほしい…」


何を言い出すかと思えば、とんでもないことを口にするエレナ。

離れるなと言ってそれに応えたばかりだと言うのにだ。

エレナはそっと俺の首に回していた手を離しベッドに背中を降ろす。

こちらを見上げるその顔にはこれだけは譲れないと書いてあるようだった。




「何故だ」

「この痕…見られたくないから」


そう言って俺の視線から隠すように胸元を手で覆うエレナ。

そう言う事か……

隠したものにエレナの発言の意味を知った。