白銀の女神 紅の王Ⅱ




そして、シルバが躊躇いがちに口を開く。




「エレナ…俺はお前が傷つくたびに守りきれなかったことを後悔する。もう何度これを口にしたか分からないが…」


そこで一旦止まるシルバの言葉。

私の両肩に大きな手が添えられ、ゆっくりと体が離れる。

うっすらと涙が浮かぶ瞳でシルバを見上げれば、シルバが意を決したように口を開く。




「これからもお前を守らせてくれ」


その言葉は私の胸を打ち、息を飲んだままただシルバを見つめる。

視線をそらさず見据える紅の瞳はとても真剣だった。

それが嬉しくて…とても嬉しくて…涙が溢れた。




こんな私を守ると言ってくれてありがとう。






「泣くな。俺はお前が泣くとどうしていいか分からない」




戸惑った顔をする貴方が好き。

不器用だけどとても優しい貴方が好き。



けど、頭をよぎったの。

忘れてはいけない、シルバに伝えるべきことを。




だからお願い、私にその勇気をちょうだい…