「あの…これから貴方はどうするんですか?」
ふと、床に転がった男たちを振り返って思う。
私が逃げたことがザイードの耳に入ればただでは済まされないだろう。
「大丈夫です。この男たちに私の顔は見られていません。フードも被っていましたし」
確かにあの一瞬で顔を見らてたとは考えにくいが、万が一と言うこともある。
私を逃がしてくれたのに、捕まってしまっては申し訳ない。
そう思ってその場を動けずにいると、ロメオはガチャンと牢屋の扉を閉める。
もうここには戻れないと言っているかのように。
「さぁ、早く」
真剣な目に思わず頷き、走って階段を駆け上がる。
上へ繋がる扉の前で立ち止まり、下を見ればロメオがこちらを見上げていた。
ロメオがしたことは許すことは出来そうにないけど、自身が犯した罪を少しでも振り返って反省してくれた。
「あの……ありがとうございました」
少し躊躇った後、感謝の言葉を口にする。
すると、ロメオは目を見開いた後、泣きそうな顔で笑った。
そして、私は地上へとつながる扉を押した。

