白銀の女神 紅の王Ⅱ




「あの…これから貴方はどうするんですか?」


ふと、床に転がった男たちを振り返って思う。

私が逃げたことがザイードの耳に入ればただでは済まされないだろう。




「大丈夫です。この男たちに私の顔は見られていません。フードも被っていましたし」


確かにあの一瞬で顔を見らてたとは考えにくいが、万が一と言うこともある。

私を逃がしてくれたのに、捕まってしまっては申し訳ない。

そう思ってその場を動けずにいると、ロメオはガチャンと牢屋の扉を閉める。

もうここには戻れないと言っているかのように。




「さぁ、早く」


真剣な目に思わず頷き、走って階段を駆け上がる。

上へ繋がる扉の前で立ち止まり、下を見ればロメオがこちらを見上げていた。

ロメオがしたことは許すことは出来そうにないけど、自身が犯した罪を少しでも振り返って反省してくれた。




「あの……ありがとうございました」


少し躊躇った後、感謝の言葉を口にする。

すると、ロメオは目を見開いた後、泣きそうな顔で笑った。

そして、私は地上へとつながる扉を押した。