「もう大丈夫です…と私が言っても説得力にかけますね」
そう言って自嘲気味に笑うロメオはアークにいた頃とはどこか違う雰囲気を纏っていた。
「何故助けてくれたんですか?」
「貴方をこのような男たちに汚されたくなかったからです」
素直な疑問をぶつけてみれば、ロメオは床に転がった男たちの伸びた姿を見てそう言う。
しかし、私が求めていた答えではなかった。
「そうではなくて…」
戸惑いながら呟けば、ロメオも私の言わんとすることに気付いたようで、フッと笑って話し始める。
「私も反省したんですよ。アークを離れる時、瀕死の状態だった貴方の事が気がかりでした」
どこか遠くを見つめる様なロメオ。
演技のようには見えないその姿をじっと見守った。
「それはギルティスへ来てからも変わりませんでした。貴方が助かったのか心配で心配で。同時に自分の行いを後悔したのです」
そういってロメオはグッと拳を作って握り締める。
私に触れてこないのを見ると、本当に反省していることが窺えた。
「あのような方法で貴方を手に入れたとしても、心までは奪えない。貴方の心はアークの王以外の者を拒絶する。それは、貴方の行動が示していたでしょう?僕は貴方を死に追いやりたいわけじゃない」
ロメオは男たちに汚されそうになった私が何をしようとしていたのか気づいていたのだ。

