白銀の女神 紅の王Ⅱ




「ベロニカ出て行け。今からこの女を私のものにする」

「ッ!!」



「ザイード様、しかしッ!」


息を飲む私と尚も反論するベロニカ。





「煩いぞ。俺の命に従えないのか?」





“私のものにする”ってまさか…




「放してッ!」


それを理解した瞬間、抱えられた腕の中で暴れた。

しかし、その抵抗も力で抑えられる。




「ベロニカ、出て行け」


再度そう言ったザイードに傷ついたような表情をするベロニカ。

キュッと唇を噛みしめて視線を逸らした後、踵を返して部屋から出て行った。






バタンッ…――――


二人きりになった状況に絶望感が増す。

ベロニカが出て行った後の扉をぼうっと見ていれば、いつの間にかベッドまで来ており、私の体はベッドに放られた。

そして、当然のごとく私の上に跨るザイード。



やっぱりこういう事だったんだ。

バクバクと心臓が煩いくらいに音を立て、じわじわと恐怖が襲う。