「ベロニカ出て行け。今からこの女を私のものにする」
「ッ!!」
「ザイード様、しかしッ!」
息を飲む私と尚も反論するベロニカ。
「煩いぞ。俺の命に従えないのか?」
“私のものにする”ってまさか…
「放してッ!」
それを理解した瞬間、抱えられた腕の中で暴れた。
しかし、その抵抗も力で抑えられる。
「ベロニカ、出て行け」
再度そう言ったザイードに傷ついたような表情をするベロニカ。
キュッと唇を噛みしめて視線を逸らした後、踵を返して部屋から出て行った。
バタンッ…――――
二人きりになった状況に絶望感が増す。
ベロニカが出て行った後の扉をぼうっと見ていれば、いつの間にかベッドまで来ており、私の体はベッドに放られた。
そして、当然のごとく私の上に跨るザイード。
やっぱりこういう事だったんだ。
バクバクと心臓が煩いくらいに音を立て、じわじわと恐怖が襲う。

