白銀の女神 紅の王Ⅱ




「足手まといの捕虜がいなくなって図に乗っているようだな、女よ」


壇上から降りてきたザイードが乱暴に私の顎を掴む。

グイッと自分の方に引き寄せ、乱暴に扱われる。




「言うことを聞かなければどうなるか分かっているだろうに」

「そんな脅しは効きません。私の身がどうなろうとも、この意志を変えられはしないのだから」



目を逸らさず、はっきりとそう告げればザイードに動揺が見えた。




「ではお前の望みどおりにしてやろう」


顎を掴んでいた手を振り払い、背を向けて壇上の椅子へ帰っていくザイード。

ドカッと椅子に座り、兵士に命令する。




「この女を地下牢へ閉じこめておけ」


はッ…と答えた兵士によってあっという間に両腕を掴まれた。




「その威勢がいつまで続くか見ものだ」


私は絶対に屈しない。

私はアークに帰る……

デュークの言っていたことが本当ならとても辛いけど。

シルバと過ごしてきた日々が嘘だとは思えないから。


だから、直接シルバに確認する。




敵地に独りぼっちのこの状況で、私を奮い立たせているものはその想いだけだった。



こうして私はギルティスにとどまることになった。