「お前の小姓は死にたくないと訴えているぞ」
ククッと笑いながらジェインがそう言う。
違う………
ニーナは“見殺しにしないで”と訴えているのではない。
とても優しい彼女の事だ。
きっとアースに…シルバの敵になることを止めさせようとするために訴えているのだろう。
自分の命がかかっていると言うのに、必死に訴えるその姿に一瞬でも迷った自分を恥じた。
「分かりました…」
ニーナの瞳を見つめたまま明瞭な声で言葉にする。
覚悟を決めた私にこちらを見つめていた琥珀色の瞳が大きく見開かれる。
ゆるゆると首を横に振るニーナを見ながら口を開いた。
「貴方の為に…ギルティスの為に力を捧げます」
「ッ!んんッ…んーッ…」
途端、ニーナが更に激しく訴える。
しかし――――
「その女を下がらせろ」
ザイードの言葉にジェインが動く。
握り合っていた私たちの手は無理やり引き離され、ニーナは引きずられる様にして連れて行かれる。

