白銀の女神 紅の王Ⅱ




その声を辿って目に入った人物に息を飲む。





「ッ…貴方は……」


忘れもしない。

じとっとした目つきに、見下げたような笑み。



ザイードより一回り以上年を取っているその人は…






「お久しぶりです、エレナ様」


「フォレスト伯爵…」



唖然として、けれど次の瞬間には納得がいった。





「そう言う事ですか…貴方が私の能力の事を話したのですね」

「いかにも。貴方の能力が戻っていることは嬉しい予想外でしたけどね」


フォレストはシルバの処分によりギルティスへ国外追放となった。

どうやって国王に取り入ったのかは分からないが、フォレストならやりかねない。

ザイードと同じ壇上にいることから、奇しくもアークで取りえなかった地位をギルティスで勝ち得ている。






「フォレスト、勝手にしゃしゃり出るでない」

「申し訳ございませんでした、我が君」


シルバ程の年齢の男に制されて、頭を下げるフォレスト。

権力には逆らわないというフォレストの処世術には感心するものがある。





「貴方は私の能力で何をするつもりなのですか?」


ザイードをまっすぐと見据えて問う。

するとザイードはフッと笑って答える。