そんなことを考えている時だった。
ガチャッ…――――
扉の鍵が外から開けられる音が聞こえる。
やはり、ここは普通の部屋ではなく、人質を捉えておくためのものだった。
ドアノブが回り、キィー…と重そうな扉がゆっくりと開く。
そして、部屋に足を踏み入れたのは、軍服を纏った女性。
その女性は私を見るなり、フッと笑う。
「なんだ、起きてたの」
「ベロニカさん…」
数時間前までは侍女だった彼女の名前を呼ぶ。
「まだ薬が効いてると思ったけど、意外と早く目が覚めたのね。まぁ、ちょうど良かったけど」
侍女としてついていた頃とは全く異なるその口調に戸惑いを隠せない。
コツコツとブーツの音を響かせながら、ベロニカはベッドに近づいてくる。
「あら、逃げないの?」
まるで面白くないとでも言いたげな声。
「だってここはもうギルティス王国なのでしょう?」
ベロニカが現れたことで確信した。

