そして、ジェスは真剣な面持ちで話し始める。
「俺も今まで半信半疑だったが…国王と側近、宰相までがこんな辺鄙なところへ、しかも兵を連れてきたとなると確信せざるを得ない」
「何を確信したのですか?」
すかさずウィルが言葉を挟む。
「イースト地区の村の修復をしていた時だった。黒いマントを羽織った集団が馬を走らせていた」
治安の悪いイースト地区にはそう言った集団がいても珍しくはない。
「皆フードを深くかぶり、腰に剣を携えていて、どう見てもイースト地区にはびこる小物には見えなかったな」
「それとエレナと何の関係がある」
ジェスの言わんとすることは分かっていたが、敢えて聞いた。
すると、ジェスは「まぁ最後まで聞け」と制す。
「その集団の中、先頭を走っていた奴が抱えているものに目が行ったんだ。黒い布のようなもので覆われていたが、あれは確かに人だった」
「何故そうだと言えるんだ?荷物だったかもしれんだろ」
疑問を口にしたデュークにウィルも同意するように頷く。
しかし、ジェスの表情は揺らぐことはなく、落ち着いて答えた。

