白銀の女神 紅の王Ⅱ




そして、ジェスは真剣な面持ちで話し始める。




「俺も今まで半信半疑だったが…国王と側近、宰相までがこんな辺鄙なところへ、しかも兵を連れてきたとなると確信せざるを得ない」

「何を確信したのですか?」


すかさずウィルが言葉を挟む。





「イースト地区の村の修復をしていた時だった。黒いマントを羽織った集団が馬を走らせていた」


治安の悪いイースト地区にはそう言った集団がいても珍しくはない。





「皆フードを深くかぶり、腰に剣を携えていて、どう見てもイースト地区にはびこる小物には見えなかったな」

「それとエレナと何の関係がある」



ジェスの言わんとすることは分かっていたが、敢えて聞いた。

すると、ジェスは「まぁ最後まで聞け」と制す。




「その集団の中、先頭を走っていた奴が抱えているものに目が行ったんだ。黒い布のようなもので覆われていたが、あれは確かに人だった」

「何故そうだと言えるんだ?荷物だったかもしれんだろ」


疑問を口にしたデュークにウィルも同意するように頷く。

しかし、ジェスの表情は揺らぐことはなく、落ち着いて答えた。