ガサッ…―――――
森の中から聞こえてきた音。
音がした方を向けば、ベロニカと同じような衣を羽織った男が現れる。
男は兄の方へ近づき、足を折る。
「ジェイン様、あちらはまだ気づいていない様子ですが、これ以上の長居は追っ手をかわす上で危険が伴います」
護衛を襲ったであろう男はジェインと呼ばれた兄へ報告に来たのだろう。
それを聞いたジェインはそうだな…と呟く。
「そろそろ限界か」
そう言って私たちを見据えるジェイン。
「あいつらを捕らえろ」
その瞬間、私の体は拘束された。
拘束したのはもちろん私たちの後ろにいた彼女。
「エレナ様ッ!」
私の名を叫び、駆け寄るニーナ。
だが、その足は伸びてきた鞭のようなものに絡めとられる。
ドンッ…―――――
両足を絡めとられたニーナは勢いのままに石畳の地面に叩き付けられた。
「くッ………」
「ニーナッ!」
受け身を取れなかったからか、ニーナは倒れたままぐったりと動かない。
そして、次の瞬間目に入った光景に血の気が引いた。

