そんな時思うの。
あぁ、やっぱり私の帰るところはシルバなんだって。
マルベルの家でもなく、後宮でもなく…シルバその人の傍なのだと。
「さぁお城に戻りましょう」
「そうね」
そんな心の内を読まれたのか、ニーナは柔らかな笑みを浮かべてそう言う。
その笑みにつられて微笑み、布を体に巻きながら立ち上る。
次の瞬間―――――
ガサッ……
森の中から聞こえてきた草音。
「誰です!」
咄嗟に私をかばって前に出たニーナが森の中に向かって叫ぶ。
「出てきなさい!」
鋭い口調で続ければ、森の中から黒い影が現れた。
「あーぁ、見つかっちまった」
躊躇うそぶりも見せず出てきたのは二人の男。
恰好から王城の衛兵や護衛ではないことが分かる。
見つかってしまったと言った方の男は小柄で太っており、続いて出てきた男はすらっと身長が高くがっしりとした体型だった。

