白銀の女神 紅の王Ⅱ



婚儀3日目――――



この日は城の皆が朝からバタバタとせわしなく動いていた。

控室であるこの部屋でも侍女たちが式の準備をしている。





「いよいよですね。なんだか緊張してきました」


本当に私より緊張しているニーナの顔が鏡に映る。

私の髪を梳きながら胸に手をあてるニーナに思わずクスッと笑った。




「ニーナが緊張してどうするの」

「そうですけど、私結婚式に立ち会うのは初めてで…」


そう言いながら、うずうずと体を動かし身をよじらせるニーナ。

そんな彼女に改めて感謝する。

分からないことだらけの儀式と手順を丁寧に教えてくれて、3日間何事もなく進んだのはニーナのおかげだと。



ううん…今回はもう一人立役者がいる。





「そう言えばベロニカは?」


もう一人の侍女の名を呼んで部屋をキョロキョロと見回す。





「禊用の服とベールを取りに行っています」


そう言えば3日目は禊から始まるんだったわ。