一人で悩んで抱え込んで。
苦しむのは自分なのに。
シルバならきっと受け止めてくれる。
能力が消えた時だって傍にいてもいいと言ってくれたじゃない。
だからきっと…――――
「あの…シルバ……」
「なんだ」
意を決して口を開けば、温かな声が降ってくる。
ドクン…ドクン…と大きな心音を刻ませながらスゥ…と浅く息を吸い…
「じ、実は…「待て」
言いかけたその時、シルバによって遮られた。
そして、静まりかえった廊下にカツ…と小さく響く靴音。
「誰か来る」
「ッ…どうしよう…」
あわあわと慌てだす私にシルバは「慌てるな」と一言いう。
「俺がここから離れる。お前はこのままここにいろ」
「分かりました…」
シルバの顔も見ることは出来ない状況に、ただ俯いて答えた。
「話は明日の式が終わった後に聞く。それまでには気持ちの整理をしておくんだぞ」
そう言って離れて行ったシルバの姿は、振り向いた時にはもうなかった。
言えなかった……
溜息と共に自己嫌悪に陥る胸の内。
シルバは式が終わったら聞いてくれると言ったけど、本当にそれで良いのかな。
不安を胸に抱きながら自室へと帰って行った。

