「ッ……だれか…んんっ」
助けを呼ぼうとして開いた口は大きな手によって阻まれる。
私の口を塞いだ手は間違いなく男の手だった。
抵抗する体は抑えられ、パニックを起こしかけていると…
「声を出すな。皆に気付かれるだろ」
「ッ!」
耳元で囁かれた声は聴き慣れた人のもの。
「大声を出さないか?」
と言う声に、コクコクと頷く。
すると、ゆっくり手を離してくれた。
そして、後ろから包み込まれる様にして抱きしめられる。
ドキ…ドキ…と久しぶりの感覚に胸が高まる。
「シルバ…なんでここに…」
「……通りかかっただけだ」
震える声で名を呼べば、少し時間を置いて返事がくる。
まさかシルバだとは思っていなかったため、とても驚いた。
まだバクバクと鳴る心音を聞きながら、混乱したまま口を開く。
「だって3日の間は会っちゃだめって…」
「顔を合わせてはならないだけだ。このまま聞け」
思わず振り返りそうになった私をシルバが止める。
お互いの顔が見えないようにカーテンで包み込まれた。

