白銀の女神 紅の王Ⅱ



「どうしたの?」


いきなりこちらを振り向いたニーナにびっくりしながらそう聞く。

するとニーナは驚いた表情をしたまま口を開く。




「私声に出してました?」


え……?



「私も聞こえなかったのですが…」


訝しげな顔でそう言ったベロニカに笑顔が消えた。



だって今確かにそう言ったじゃない。

そこで、ふと思う。




言った……?


そう言えば、先ほどのニーナの言葉はどこか違和感を覚えた。

それは言葉を口にしたと言うよりは……





ッ……まさか……



「わ、私の勘違いだったみたい。ごめんなさい」


ある一抹の不安を抱えながら、表面では平然を装う。

そして、今度はしっかりとニーナの顔を見ながら集中する。



すると――――


『変なエレナ様。最近空耳が多いって言ってらしたけど、やっぱり婚儀が近づいているせいかしら』





やっぱり……ッ……!

頭に流れ込んできたニーナの言葉に愕然とする。






能力が戻っていた―――――