「どうしたの?」
いきなりこちらを振り向いたニーナにびっくりしながらそう聞く。
するとニーナは驚いた表情をしたまま口を開く。
「私声に出してました?」
え……?
「私も聞こえなかったのですが…」
訝しげな顔でそう言ったベロニカに笑顔が消えた。
だって今確かにそう言ったじゃない。
そこで、ふと思う。
言った……?
そう言えば、先ほどのニーナの言葉はどこか違和感を覚えた。
それは言葉を口にしたと言うよりは……
ッ……まさか……
「わ、私の勘違いだったみたい。ごめんなさい」
ある一抹の不安を抱えながら、表面では平然を装う。
そして、今度はしっかりとニーナの顔を見ながら集中する。
すると――――
『変なエレナ様。最近空耳が多いって言ってらしたけど、やっぱり婚儀が近づいているせいかしら』
やっぱり……ッ……!
頭に流れ込んできたニーナの言葉に愕然とする。
能力が戻っていた―――――

