「シ…「煩い」
抵抗も虚しく、再びベッドに縫いとめられる手。
声さえも煩わしいのか、機嫌の悪いシルバの声が返ってきた。
再び生理的な涙が一筋伝う。
「ま…だ……め…」
口づけから解放され、濡れた瞳でシルバを見上げ、息も絶え絶えに訴える。
言葉になっていなかったけどシルバには私が何を訴えたかったか分かった様子で…
「くそッ…」
苛立たしげに悪態をついたかと思えば、手で顔を覆う。
何かに耐える様にして口を噛みしめ、息を整える私の上でそのままじっとしているシルバ。
暫く経った後、「生殺しだ…」とボソッと呟いたかと思えば、深い溜息を吐いた。
「え?」
余りにも小さい声で呟かれ、耳に届かなかった言葉を聞き返す意味でシルバを見上げれば再び溜息。
「3日後覚えておけ」
情欲を孕ませた紅の瞳が私を見下ろす。
やっぱりシルバは分かっていたんだ……
良かった…止めてくれて。
婚儀前夜に身を捧げてしまっては、何のための儀式か分からない。

