「風紀委員が何やってんだよ。バ~カ」



責めるような言葉とは裏腹に、優しい表情で私を見て笑っていた。


軽蔑したり、罵ったりしないで、いつもの軽口で接してくれる事になんだかほっとした。



「だ、だって。天気もいいし、ごはん食べた後だったし、追いかけ回されて疲れてたし。だからつい……」



私の言葉に引っかかるものがあったらしく、先輩はまた怪訝な顔で質問する。



「追いかけ回されたって誰に?」



「友達に……」



「なんで?」



理由を尋ねられて、ホントの事を言って良いものか一瞬思案したけど、この際だから包み隠さず打ち明ける事にした。



「先輩を探しに行くって言ったからです」



「オレを?」