こんな話を聞いちゃって、黙ってなんかいられない。



「やめさせなくちゃ」



「はっ?」



私の言葉に晶ちゃんは大げさなくらい反応し、睨みを利かせて聞き返す。



「今なんてった?」



「そんな事やめさせなくちゃって言ったの!! 校内で不、不純異性交遊なんて、見つかったら雑賀先輩だけじゃなくて、相手の女の子だって退学になっちゃうよ」



怖い顔をしてこっちを見ている晶ちゃんをよそにまだ出しっぱなしにしていたお弁当箱を急いで片付け、勢いよく立ち上がる。



「そんな事になる前にやめさせなくちゃ!!」



「やめさせるって……、どうする気よ?」



「雑賀先輩にやめてってお願いしてみる!」