「だからって、先生や風紀委員が諦めちゃダメだと思うの!」
「じゃあ、千奈ちゃんはどうするつもりなのぉ~?」
いつの間にかクリームパンを食べ終わった笑里ちゃんが、やんわりと割って入ってきた。
「もちろん、直してくれるまで説得……」
「直すワケないでしょ、あの先輩が」
指でこめかみを押さえながら、晶ちゃんが吐き捨てる。
「今まで誰に何言われても直さなかった人が、後輩にうるさく言われたぐらいで直すワケ……」
「でもヤなんだもん! 風紀委員の仕事も先輩の事も、いい加減に考えてるみたいで!!」
最後まで話を聞かずに言った私の言葉で、晶ちゃんは絶句する。
苛立ちをあらわにした表情は、見る間に呆れ顔に変化した。

