最近買い替えた地デジの大型テレビ。流れる天気予報では今夜は快晴。絶好の七夕日和だそうで。

最後に短冊に願い事を書いたのはいつだったかと、旦那様が入れてくれたホットミルクを飲みながら思い出してみる。





「……小学校の頃だったかな」


黒マジックでピンクの短冊いっぱいに書いた、“こうちゃんの夢が叶いますように”。


あー、もうそんなに遠い話になってしまうのか。


忘れてた。

あの頃の純粋な気持ち。

心の底から彼を応援していた、あの時の私の気持ち。


「“夢が叶いますように”かぁ。……本当、なにやってんだろう、私、」


“こうちゃん”の夢は、警察官になることだった。

彼のお父さんがそうだったように、彼もまた、格好良くて優しい警察官になりたいと言っていた。