今度はキッと睨み付けてきた。菜月の癖に、やるじゃん。 『今から家に置きに帰る暇なんて無いだろ。』 後ろの廊下に、クッションを放り投げる。 「あっ!」 俺ごしに、廊下を覗く菜月。 ―――――隙あり。 「ふぐっ、」 顎を掴めば、菜月から変な声が漏れた。 なんて声出してんの。 内心笑ってしまいそうになりながら、菜月の口に自分のを重ねる。 「ん……っ!」 ……また。