その“何か”は分かってる。投げた奴も。 いつもならそれを拾ってあげる為に起きてベランダにでてあげるけれど。 今日はムリ。眠たい。 物がぶつかった音がしたのは、気のせい。 アラームは、まだ鳴る。 ブーッ、ブーッ、ブーッ ……今度は、携帯が鳴りはじめた。 夜中にメールが来て起こされると迷惑だから、マナーにしていた携帯。 『……誰。』