「きらきらしてとても綺麗」

女は満足したようだった。

男は文子の満足そうな顔をして一生懸命作ったかいがあったと安堵した。

外に出るともう雨はあがっていた・・

道すがらアイスクリームが食べたイというので買ってやって歩きながら食べた

なんだかこの文子という女性は子供のような顔と大人の顔をもっている・・

そう感じた。

男は内心振り回される自分を楽しんでいるかのようだった。

動物園を出るともう時計は7時を回っていた辺りはもう暗くなっていた。

「これからどうする?」「これから・・・」「東山タワーに上りたい夜景が見たいな」

動物園の近くにはタワーがありそこから夜景が見えた。

チケットを買い、エレベーターを待った。

ほかにカップルが2組いた。

エレベーターを上っていくとてっぺんについた。

「綺麗」「うん綺麗だ」「ここから名古屋の町を見渡せるのよね」「そうだね」

「私高いところ好き」「鶏??」「やだもうバカにして!」

たわいのない会話をしてぼちぼちと帰る準備をしたタワーの屋上でまたキスをした。

(この辺に確か感じのよいバーがあったはずだ)

「飲みにでも行くか?」「うん」

「お酒強いの?」「あまりカクテルなら」「そうじゃあ行こうか」

エレベーターを降りると夏の雨上がりの特有のにおいがした。