自分の教室近くにまで戻ってきた天眞は。

「うおあっ!」

教室の扉を突き破って廊下にまで吹っ飛ばされる男子生徒を目撃する。

廊下側の壁に叩きつけられ、潰れたカエルみたいな格好で突っ伏すのは龍太郎だ。

その突っ伏した格好のまま。

「い、いよぅ…玖宮」

龍太郎は挨拶する。

「またやってるの?龍太郎…あんたも懲りないわね…」

ほぅっ、と天眞は溜息をつく。

その溜息を聞きつけたように。

「お主からも言い聞かせてやってくれ。龍太郎(このバカ)に」

迦楼羅が教室から出てきた。