「でもなぁ…」

二人と一緒にいた龍太郎が、ラエクスをまじまじと見る。

「やっぱり表情とか違和感あるよな。不自然とまでは思わねぇが、ちっと硬いっていうかよ」

「貴重なご意見有り難うございます。今後の開発の参考にします」

律儀に龍太郎に礼を述べるラエクス。

意外と礼儀正しい。

人間の龍太郎より人格が出来ているくらいだ。

「今後の開発の参考にという事は、やはりロボットなのじゃな?」

ニシシと悪戯っぽく笑う迦楼羅。

「ロボットではありません」

言い張るラエクス。

彼がロボットだという事は既に全校生徒の周知の事実だというのに、ラエクスは任務の秘匿に懸命だ。