シーの頭を優しく撫でた後、ソフィアはフランスから取り寄せたクッキーを口元に寄せてやる。

ニャーと甘えた声で鳴いて、サクサクとクッキーを咀嚼するシー。

その姿を見ながら。

「私よりも生徒会長に聞いた方がいいんじゃなくて?」

ソフィアは隣に立つ女子生徒を見た。

膝まである白髪、灰色の瞳。

特徴的な外見の彼女は高等部2年の白神 月(しらかみ つき)という。

公明正大、品行方正で、1年生の時から学園の生徒会長。

無論今年も続投。

人望の厚さならば学園で1、2を争う。