天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ

アスラ・メイデン。

初めて聞く名前に困惑する龍太郎をよそに。

「それでは僕はこれで」

穹は言うだけ言って満足したのか、彼の前から消える。

「お、おい待て!」

何故そんな事を龍太郎に教えたのか、アスラとは何者なのか、迦楼羅とどういう関係なのか。

肝心な事は何一つとして話していない。

文野 穹とはそういう男。

神出鬼没、突然現れたと思ったら謎かけのような言葉だけを残し、また煙のように消え去る。

そんな性悪な面を持つ男だという事を、まだ龍太郎は知らなかった。