校門の真ん中に立ち、荒い息を吐きながら。

「こぉおおぉおぉおぉぉてぇええぇえぇえぇぇいっ!」

龍太郎は吠える!

その咆哮は学園校舎の窓ガラスを割るほど大気を振動させ、周囲にいた登校中の生徒達をその場に居竦ませる。

「まるで竜の咆哮ですね」

クツクツと笑う穹。

龍太郎と竜。

上手く言ったつもりだろうか。

「冗談を言っている場合か!」

遥が少し声を荒げた。