天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ

放課後になるのを待って、龍太郎は行動に出る事にした。

「七力、玖宮」

他の生徒達が教室からいなくなるのを待って、龍太郎は声をかける。

殺気立っている龍太郎の気配に気づいていたのか、迦楼羅、天眞の二人も教室に残ったままだった。

ふてぶてしい態度で立ち上がる龍太郎。

ズボンのポケットに収められた両手は既に握り拳だ。

「女相手に喧嘩吹っ掛けるなんざみっともねぇんだろうけど、俺から目を逸らさなかったのはお前ら二人だけなんでな」

「……」

無言のままの天眞。

対して迦楼羅は。

「何故わらわがお前如きヒヨッコから目を逸らさねばならん?口を慎め、たわけが」

訂正の効かない一言を口にした。

「ほぉう…?」

龍太郎の額に青筋が浮かぶ。

「場所変えようや…ここじゃあ教室壊しちまうからよぅ…」