天神学園高等部の奇怪な面々Ⅱ

二人とも、奇しくも屋上で啓太が熱視線を送っていた女子生徒だった。

一人は少し浅黒い肌に赤い髪、金色の目。

背丈は小さいが独特の存在感を醸し出している少女だった。

七力 迦楼羅(しちりき かるら)。

そしてもう一人。

迦楼羅とは違って外見的には目立った特徴のない普通の女子生徒。

しかし制服の下に隠されたしなやかに鍛えられた肉体、その身のこなし、何より纏った雰囲気が、龍太郎と『同じ種類』である事を感じさせた。

玖宮 天眞(くみや てんま)。

二人とも龍太郎と視線を交錯させても怯む事なく、それどころか不敵に笑みを浮かべるほどの余裕を見せ付けた。