「アンタ、 彼氏なんかいらへんって言うてたくせに。 アタシの縁結びのお守り買いに行くのになんでサナの縁結び?」 興味津々、 ニヤッとして彼女はアタシにさっきよりも近づいて聞いてくる。 「縁結び? そんなんちゃうから。 あの人とはあの日、 初めて会うただけで…」 「ふーん」 あ、この目、 信じてくれてない。 「名前は?」 そんなの聞いてどうするの。 だから何にもなかったし。