リノがアタシの腕を指でつつきながら小さな声で聞いてきた。 「この人が… マイって人?」 アタシはリノのほうを向いてうなずく。 「いつもカイトから話聞いてます」 そうなんだ。 変な奴とか言ってたんだろうな、 きっと。 「今日平野くんに3人で一緒に帰ろうって声かけられてこうして待ってたら… 小栗栖さんとも会えるってなんか嬉しい偶然」 笑いながら話す彼女は風に揺れる髪を手で押さえる。 それでも髪が揺れて。 それは風が見えるように。