「夏嫌いー」 そんなこと言いながらつり革にぶらさがるようにうなだれるリノに苦笑する。 …あ、そうだ。 「アタシ頼んでた本が届いてるって連絡きて…。 ちょっと新京極の本屋に寄ってから帰るわ」 昨日、 本が届いたからって電話あったんだ。 思い出したときに行かないと忘れてしまう。 「あ、そうなん? 付き合おうか?」 でもそう言ってくれる彼女になんか悪いなと思って 「あー大丈夫、大丈夫。 うん」 そう言って断り河原町三条のバス停で降車ボタンを押す。