「傘、ないねん」 「かまへんよ、 もうバス停そこやし」 彼は持っていた上着をアタシの頭に載せて 「なんもないよりかマシやろ?」 そう言って手を引いて走り出す。 アタシは載せてくれた上着が落ちないように空いている手で押さえる。 かけてくれた上着から彼のにおいが伝わり包まれているような安心感。 それからどきどき。