えっと、あーどうしよう、 こういうときリノがいてくれたら上手に断ってくれるのに…。 「…なにやってんの?」 その時聞こえた鷹峯くんの声。 アタシは掴まれていた腕を振り切って急いでその声のほうへ走る。 そして自分から彼の腕にしがみつく。 彼はアタシとその男の人の顔を交合に見てから言った。 「人のモン盗るのって犯罪って知ってるか?」 「あ…な、なんや、 ツレおったんやったら…」 男の人はあたふたとそう言い残し慌てて去って行った。